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世界最大級の風力発電所が完成 エジプト

2010年5月6日 8:32

 エジプトで世界最大規模の風力発電所が完成した。

 エジプト東部にあるザファラーナ風力発電所は、首都・カイロから約200キロ南へ行った砂漠の中にある。遮るものがほとんどなく、同じ方向からやや強い風が吹き続けていて、この風を受けた風車が電力を生み出している。

 エジプトではこれまで、こうした新しいエネルギーはほとんど開発されていなかったが、経済成長に伴う電力の需要に対応するため、初の試みとなった。エジプトは国土の9割が砂漠で、厳しい気候を自然エネルギーの宝庫として利用する逆転の発想で、9月には初の太陽熱を利用した発電所も完成する予定。

 こうした施設の建設は日本も後押ししている。国際協力機構(JICA)エジプト事務所・竹内卓朗氏は「(政府開発援助=ODAで)環境分野の協力は増えています。排出権を日本も得られる可能性がある。相互利益のある分野で、非常に積極的に支援している」と話す。エジプトではさらに2つの風力発電所の計画が進んでいて、日本もこうしたプロジェクトを支援して得られた温室効果ガスの削減効果を排出権として利用したい考え。