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徳之島案は困難 政府は依然説得試みる考え

2010年4月21日 14:53
徳之島案は困難 政府は依然説得試みる考え

 沖縄・宜野湾市のアメリカ軍普天間基地の移設先として政府が検討している鹿児島・徳之島の3つの町の町長が20日に政府側との会談を拒否したことを受けて、徳之島移設案は極めて困難な状況になっている。

 鳩山首相は21日朝、記者団の「次の一手はあるのか」との問いに対して、「ここで申し上げる話ではありません。今、大変厳しい天気かもしれませんが、必ず5月末までには、五月晴れにしないといかんと」と、5月末までに決着する決意を繰り返すにとどまった。

 しかし、政府は依然、徳之島への説得を試みる考え。閣僚の一人は「徳之島をやめるにも官邸には次がない」と厳しい現状を吐露している。

 20日の滝野官房副長官の3町長への電話について、ある政府高官は「電話したのは、断られるのをわかってのこと。ワンタッチしたというのが大事」と話している。

 政府内では、平野官房長官が徳之島に入って直接交渉するしかないという意見も出ているが、警備上難しいとの声もあり、まだその道筋は見えていない。20日に予定していた移設先の政府案を決める関係閣僚会議も開けず、官邸には行き詰まりムードが漂っている。