新潟・佐渡市でトキ９羽がテンに襲われて死んだ事故で、テン１匹が１４日夜に捕獲され、環境省は、このテンがトキを襲った可能性があるとして、ＤＮＡ鑑定を行う考え。

　１４日午後８時半ごろ、佐渡市にある野生復帰ステーションの職員が、トキの順化ケージ内で聞こえる動物の鳴き声や金属音をモニターで確認した。ケージへ向かったところ、トラバサミを引きずりながら動き回るテンを発見し、駆けつけた獣医師が捕獲した。テンは雄で、尾を含む体長は約６０センチ、ケガはしていなかった。

　順化ケージでは先月、訓練中のトキ９羽がテンに襲われ死ぬ事故が起きている。７日にはテンがケージ内に侵入する姿が撮影されていて、専門家は「ケージがこのテンの縄張りになっている」と指摘していた。環境省は最近になって、地元の人にアドバイスをもらいながらケージの内側と外側にトラバサミを計３４基仕掛けていたという。

　環境省は、トキを襲ったテンの可能性もあるとして、これまでにケージで見つかっているテンの毛とＤＮＡ型が一致するか鑑定することにしている。