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米国史上初、国民皆保険導入へ

2010年3月24日 11:21

 アメリカ・オバマ大統領は23日、21日に議会下院で可決された医療保険制度改革法案に署名し、正式に法律が成立した。アメリカ史上初めて、国民皆保険が導入されることになる。

 オバマ大統領は、医療保険制度改革法成立の瞬間、満面の笑みを見せた。この法律を補足する修正案の上院での審議が残っているが、医療保険制度改革法が成立したことで、国民の95%が医療保険に加入することが可能となり、オバマ大統領が就任当初から必要性を訴えてきた国民皆保険制度が事実上アメリカに導入されることになる。

 しかし、既に民間保険に加入している国民の間には、皆保険制度の導入で負担を強いられるのではないかとの懸念があり、医療保険制度改革への根強い抵抗感がある。署名後に行われた演説で、オバマ大統領はこうした国民の懸念の払しょくに努めた。

 歴代大統領が挫折してきた医療保険制度改革を成し遂げたオバマ大統領だが、今年秋の中間選挙に向け、国民を納得させ、支持率回復につなげられるのか、正念場が続くことになる。