×

プリウス急加速問題、実験で再現されず

2010年3月16日 8:26

 「トヨタ自動車」の「プリウス」が急加速したとされる問題で、アメリカ運輸当局とトヨタが急加速したとされる車を使って検証実験を行ったが、同じ現象は起きなかったことがわかった。

 この問題は、今月8日、61歳の男性がカリフォルニア州の高速道路でプリウスを運転中にアクセルを踏んだ際、急加速し、ブレーキが利かなくなったとして通報したもの。

 アメリカ運輸当局とトヨタは、この男性の車でそれぞれ検証実験を行ったが、下院の監督政府改革委員会に提出された覚書によると、いずれの実験でも同じ現象は起きなかったという。監督政府改革委員会・アイサ下院議員は「今回の件はトヨタが責任を問われる新たな問題ということではなさそうだ」と述べた。

 アメリカ運輸当局内には、通報した男性の証言に懐疑的な見方も広がっているが、ラフード運輸長官は15日、「正式な調査結果は週内に発表できるだろう」と述べるにとどまった。