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邦夫氏と与謝野氏の会談 16日は見送り

2010年3月16日 19:47
邦夫氏と与謝野氏の会談 16日は見送り

 15日に自民党に離党届を出し、新党結成に向けて「坂本龍馬になる」と宣言した鳩山邦夫元総務相と、連携を期待されている与謝野馨元財務相の会談は、16日は見送られた。

 鳩山氏は16日朝、あらためて、与謝野氏と舛添要一前厚労相との連携に期待感を示した。与謝野氏は、16日朝の段階では午後にも鳩山氏と会って話を聞く考えを示し、午後1時からの衆議院本会議でも鳩山氏から与謝野氏に接触したが、与謝野氏の周辺が「口が軽い鳩山氏とは軽々に会わない方がいい」と進言し、ひとまず16日の会談は見送られた。

 舛添氏は、連携の可能性自体は否定しないものの、15日夜に「私は私で自分の考えや政策があるから」と伝え、しばらくは様子見の構え。

 また、鳩山氏が連携相手の一人として名前を挙げていた無所属・平沼赳夫元経産相は「今の政治の流れを変えていくために、新しい流れを起こすことは賛成。機会があれば、会って話をすることもいいことかなと思っている」と述べ、今後の連携に含みを持たせている。

 このような中、自民党のほかの議員には、鳩山氏に同調しようという表立った動きはない。

 与謝野氏に近い後藤田正純議員「(Q鳩山氏が与謝野氏と連携を考えていると言っているが?)(連携は)全くないですね。我々と考え方が全く違うし、大義も違いますし」

 谷川秀善参議院幹事長「鳩山(邦夫)さんの件は、言ってみれば渡り鳥みたいなもんですから。季節外れに飛び立ったなと思っている。季節外れですから、エライことにならなければと心配している。鳩山(由紀夫)首相を『大脱税王』と言ったが、あの人(邦夫氏)も同じ脱税王ですな」

 礒崎陽輔議員「鳩山邦夫さんも、お母様から資金提供を受けている片割れでございます。参議院において、鳩山邦夫さんの証人喚問を要求して、きっちりと追及していきたい」

 小泉進次郎議員「何人自民党から離党しても、自民党は消滅するわけではない。自民党に残る人と手を握って肩を組んで、一生懸命頑張るしかない」「私は自民党で頑張ります。何よりも大事なのは一致団結すること」

 党内では、兄・鳩山首相と同じく母親から多額の資金提供を受けていた鳩山邦夫氏を証人喚問すべきだという声が上がるなど、冷ややかなムードだ。谷垣禎一総裁らによる党内結束の訴えは一定の効果を見せているが、「今の執行部のままで参議院議員選挙は戦えない」との声が収まる気配はなく、執行部が何らかの対応を取ることが求められている。