政府は１５日の閣議で、旧郵政省出身の鈴木総務事務次官を大使に転出させ、後任に旧自治省出身の岡本総務審議官を起用する人事を決めた。鈴木氏は去年７月に次官に就任したばかりで、事実上の更迭。

　今回の人事は、地方行政に詳しい岡本氏の起用で鳩山内閣の目指す地域主権改革を推進させたいということが表向きの理由だが、旧政権下で起用された鈴木氏を更迭することで、政治主導の霞が関改革を印象づける狙いがあるとみられる。

　鈴木氏はいったん総務省顧問に就任した後、大使として転出する予定だが、就任１年にも満たない次官交代は異例で、今後、波紋を呼びそうだ。