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菅財務相、為替水準に言及「円安に進めば」

2010年1月7日 21:28
菅財務相、為替水準に言及「円安に進めば」

 藤井前財務相の辞任を受け、7日に財務相に就任した菅氏は、就任記者会見で、為替相場について「1ドル=90円台半ばくらいまで円安が進めばよい」との考えを述べた。財務相が為替相場の具体的な水準について言及するのは異例。

 菅財務相は「90円台半ばあたりが貿易の関係で適切ではないかとの見方が多い。円安の方向に進めばいいな」と述べ、このところ1ドル=92円台を中心に推移している為替相場が90円台半ば程度まで円安になることが日本経済にとって望ましいとの考えを示した。その上で、「為替相場が適切な水準になるよう、日銀との連携を含めて対応していく」と述べた。

 財務相が為替相場の具体的な水準について言及することは、市場への影響が大きいため、異例のこと。来月上旬に先進7か国財務相・中央銀行総裁会議(G7)が控える中、今回の菅財務相の発言は、円高容認ともとれる発言をしていた藤井前財務相からの方針転換と受け止められることも予想される。